2011年11月23日水曜日

ユロさんのアン・ショコラとパン・オ・フィグ

今朝は初体験のアンショコラと、
お店の西条時代以降では懐かしのパンオフィグ。

謎のアンショコラ。


表面はてかてか、べとべと。
先ずは割る。
と、チョコのレイヤーとアンのレイヤーが
現れる。
割り方がめっちゃ下手。
よく見ると、写真は下が上。
なので、チョコのレイヤーが上に見えるので、
本当は下に位置する。
アンは下に見えるので、
本当は上に位置する。
つまり、上の層がアンで、
下の層がチョコ。
なんで、こういう構造にした?
今度店長けいしさんに聞いてみよう。


がぶっと口に入れると、
先ずチョコの香りが先行する。
これはこれでおいしい。

咀嚼すると、2秒くらい遅れて、
アンの舌触りと香りがチョコにとって替る。

つまり、同時に味がしない。
これは、つまりケンカしないってこと。
一つのパンで2度おいしいってこと。

なぜ同時にチョコとアンがケンカしないのか理屈を今度店長けいしさんに聞いてみよう。

ここで気づく。
生地はどこへ行った?

生地の食感はいつものハード系。
次に、一口がぶっと口に運んだあと、
鼻と口で息をスーハーし、香りを探す。

すると、チョコとアンの時間差攻撃に続き、
生地の香ばしさ、小麦のいい香りが
充満する。

これだ!
生地は主張した。!

アンショコラはチョコとアンと生地の
3拍子が楽しめることがわかった。

食べ終わって、アンショコラを表現すると、
チョコとアンの両方楽しめることが先ず強調され、
パンというよりもお菓子のイメージが強い。

最初からそういう思いで食卓に乗せると
楽しめるし、これほどおいしいものはない。

続いて、パンオフィグ。
1年ぶりに緊張気味。
味を覚えてるかな?っていう心配と、
松山に移って味がかわってたらどうしよう。
という不安。


と、次の瞬間、
食べる前に味が記憶に蘇ってきた。

いつも買ってきたら、半分にカットして個包装する。
カットするときは、上下方向に刃をあてると、カット後べちゃっと
つぶれる。
横方向に刃をあて、カットするのがコツ。
カット面を見る。


パンオフィグの特徴は、
ドライイチジクの断面が黄金食。
これは食欲をそそる。
気泡が結構多い。
目立つわけではないが、気泡が
食感にどう影響するのか想像してしまい、
それが食べる前の楽しみになる。
そして、甘い香りが漂い、ドライフルーツの
乾燥臭、カラメルのような香ばしい香りが
放たれている。
これが誰でも好きなぷっちんプリンを深層心理で
イメージしてしまい食欲を増す。
元にもどるが、パンナイフでカットするときの手に伝わる
柔らかさがそのパンのイメージ、想像力をかきたてる。
めっちゃおもしろいパン。

1年ぶりに一つまみ口に運ぶ。
すでにひとつかみしたところで、
指にドライいちじくがべちゃっと絡む。
とたんに移転後、変わったと意識した。

気にせず口に運ぶと、
生地の柔らかさが食感、歯触りを思い出させた。
1年前と変わっていない!

直後、甘さとカラメル臭が口腔に広がる。
コンマ何秒遅れで鼻腔にも広がる。

生地の歯触りがだいすきだった。
ユロさんにしては柔らか目。
それでも軽い腰があるので、
楽しめる。
舌触りもいい。
それはもちろん健在。

個体差かもしれないが、
ドライいちじく自体が柔らかくなっているような
気がした。
それが変わったと感じられた根拠。
その年の出来などで毎年変化するのだろう。
おもしろい。

西条時代には、ドライいちじくが結構、
指応え、歯ごたえがあったような記憶がある。

今朝はそれだけの差が感じられるにとどまった。
でも、ドライいちじくの触感、食感の差は
それだけでは表現できないような気がした。

食事パンとしては、私個人にはパンオフィグは少々甘目なので、
ここ1年注文していなかったが、
これからは変化を楽しむ意味で、
ときどき注文しよう。

甘目といっても、自然の甘味なので、
個性のあるいい甘味。
万人の口に合ういいパンだと思う。
(実際、ユロさんの看板商品。)